2003年11月4日(火)「しんぶん赤旗」
米軍大型輸送ヘリが二日、イラクの首都バグダッド西方のファルジャで撃墜され、米兵十六人が死亡した事件は、携帯用の地対空ミサイルによる攻撃であったことが指摘され、米軍と国内世論に大きな衝撃を与えています。今後も同様の攻撃が予想され、ラムズフェルド米国防長官は記者団に「悲劇的な忌まわしい日だ」と語りました。
同事件の犠牲者数は、三月十九日の米軍のイラク侵攻以降に一回の攻撃で米軍が受けた被害としては最大となりました。さらに同日、米兵一人が爆弾で死亡。ロイター通信によれば、イラク侵攻開始以降の攻撃による米兵の死者は二百五十三人となりました。
またファルジャでは同日、米軍と契約関係にあった米民間人二人が、車で移動中に爆弾による攻撃を受け死亡しました。
撃墜された輸送ヘリが向かっていたバグダッド国際空港は民間チャーター機も発着し、これまでも米軍のC130輸送機が地対空ミサイルの攻撃を受ける事件が起こっています。日本の航空自衛隊もC130輸送機をイラクに派遣することを検討しており、今回の事件はそれにも影響を及ぼすとみられています。