2003年11月4日(火)「しんぶん赤旗」
【カイロ2日小泉大介】シリアの首都ダマスカスでおこなわれたイラク周辺国(トルコ、イラン、クウェート、サウジアラビア、ヨルダン、シリア、エジプト)の外相会議は二日、イラクにおける国連の役割強化、米英の占領終結へのスケジュール策定などを求める最終声明を発表して閉会しました。
声明は、「イラク人が将来の政治のありかたを決定する権利を有する」と確認しつつ、「イラクの憲法制定、選挙の実施、占領終了にむけた時間表を設定するための国連の死活的役割を促進することの重要性」を指摘。「主権がイラク人の手に速やかに引き渡されることが必要である」と強調しました。
声明はまた、イラクで頻発している市民や国際援助組織にたいするテロ行為を非難。イラク統治評議会が、国民に選ばれた正式なイラク政府発足にむけ責任を果たすことの重要性を指摘すると同時に、周辺国によるイラクの内政への不干渉を確認し、各国も同様の立場をとることが必要であると訴えました。
周辺国外相会議は、一日の会合でイラク統治評議会に会議への正式な招待を決定しましたが、ゼバリ・イラク外相は今回の会議には出席しませんでした。