2003年11月6日(木)「しんぶん赤旗」
東京・足立区新婦人内後援会の早川幸江さん(71)と、中川くらさん(93)は、毎日二時間電話をかけ、対話を広げています。
早川さんは三十五歳のとき、脳内出血により右半分の視野を失いました。そのため、くらさんが名前と電話番号をよみあげると、早川さんが電話をかけるという二人三脚です。
早川さんは、「苦しい経験から生み出した憲法九条は誇りです。それなのに自民党も改憲をいい、民主党もねらっている。この選挙は憲法を守るかどうかが問われている」。
くらさんは、六十歳で離婚し、七十歳すぎまで働いてきました。今、月三万円の年金で暮らしています。年金やパート収入が頼りの娘二人と三人暮らし。「使うお金なんてないから、節約もできない。医療費は上がり、年金は削られて。今度は消費税を二ケタにしようなんていうのは、やめてほしい。庶民の暮らしのほうを向いているのは共産党だけ。みんなに知ってほしいんです」
自民党政治を変えるために「今回は民主党」「迷っています」という人も多い。「民主への一票は自民党と同じ。消費税増税につながります」と訴えます。
八十九歳の男性も「迷ってんだよな」と。自民か民主かという流れは、財界のシナリオで、政策に変わりはないことを知らせると、「でもだれがやっても同じだろ」と。そこで共産党の野党としての役割を話すと、「世話になった医者も共産党だったな」と。「患者さん本位の医療に努める人だから共産党を応援しているんでしょう」と訴え、支持してくれることに。
「なんだ共産党か」と、最初は不機嫌だった八十代の男性も、自分の戦争体験を語りはじめ、ぽろっと、「おれの目の黒いうちは、戦争はさせない」とつぶやいたので、「その思いを日本共産党に」と早川さん。
「憲法を改悪させない共産党の議席を守りたい」という思いで受話器を握ります。