日本共産党

2003年11月13日(木)「しんぶん赤旗」

韓国で15万人がスト

労組への損害賠償請求やめよ

イラク派兵反対で集会


 韓国の全国民主労働組合総連盟(民主労総=約七十万人)は十二日、労組に対する総額約千四百億ウォン(約百四十億円)に達する損害賠償請求・財産差し押さえの撤回などを求め、全国で終日ストを展開しました。民主労総は同日、ソウル都心で損害賠償請求の撤回、イラク派兵反対などを求める集会を開催、約一万人が参加しました。

 民主労総の集計によると、自動車など主要民間産業と鉄道・電力など公共部門の合わせて百二十企業で十五万人以上がストに参加しています。

 民主労総によると、ストによる損失を理由にした労組に対する経営側の損害賠償請求訴訟が頻発しており、裁判所の命令で総額七百九十億九千三百五十万ウォン(約八十億円)の差し押さえが仮執行されています。給与や家財まで差し押さえられる労組幹部も多く、今年に入り五人の労組員が生活苦から自殺しました。

 損害賠償が発生するのは、労働法の改正や公営企業の民営化反対などを掲げた「政治スト」の場合。職場の労働条件以外を理由にした争議は、裁判所が「不法」と判断する場合が多いためです。 民主労総は、盧武鉉政権下で二百二人の労働者が「不法スト」主導を理由に拘束されたことを「労組弾圧」と批判しています。十一日には検察が、九日の労働者のデモで火炎瓶が使用されたことを受け五十六人の逮捕状を請求しました。集会・デモでこれだけ多くの逮捕状を請求したのは、金大中・前政権以前の九七年六月以来です。

 十二日のソウル都心での集会には、民主労総のほか農民、宗教者、教員などさまざまな団体も参加。「盧武鉉政権は就任当初の改革的な労働政策を捨てた」などと、政府批判の声が相次ぎました。


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