2003年11月16日(日)「しんぶん赤旗」
【ワシントン14日浜谷浩司】ブッシュ米大統領は十四日、「仕事を終えるまで(イラクに)とどまる」と述べ、イラクから米軍を撤退させる考えのないことを重ねて強調、バグダッドなどで進めている軍事作戦の強化を表明しました。イタリアのチャンピ大統領とホワイトハウスで会談後、記者団の質問に答えたもの。
米政権が主権をイラク側に早期移譲する方針に転換したことでイラクから撤退するとの観測が流れていることに対し、ブッシュ大統領はこれを全面否定。安全保障面では、「イラクを自由で平和な国にするために、どんなことでもやる。それがわれわれの目標だ」と言明しました。
米軍が三日間にわたってバグダッドなどで行っている、空からの攻撃を含む軍事作戦について、「敵は地上での戦術を変えた。われわれの対応も変わる」と、現地司令部に作戦を任せていることを指摘。「それがいま見え始めているものだ」と述べました。
大統領は、米軍の意思は固く、イラク人を活用し情報に即応して作戦を遂行すると表明しました。
米中央軍は十四日、作戦強化のため、ハイテク装備の軽装甲車(ストライカー)を備えた陸軍部隊を近くイラクに投入することを明らかにしました。輸送機で運べる軽装甲車で世界各地に緊急展開する部隊です。