2003年11月17日(月)「しんぶん赤旗」
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【パリ15日浅田信幸、西尾正哉】パリと近郊で開かれていた第二回「欧州社会フォーラム」は十五日、十万人以上の参加者が「戦争のない世界」を訴えてパリ中心部をデモ行進し、閉幕しました。
「平和」と書かれた虹色の旗、労組の赤旗などが掲げられ、共和国広場からナシオン広場まで約四キロの道のりは各国からの参加者で埋め尽くされました。参加者はそれぞれの要求を掲げ、労働組合、左翼政党の活動家のほか、学生、青年の姿が目立ちました。
デモ隊の中を平和の虹の旗を振りながら歩いていたジュリア・ビアンキさん(21)とマルコさん(24)の兄妹はイタリア北部ベネチアから参加。「多くのアイデアが提案され議論された。なかでも平和が普遍的な価値をもつことが確認された」「私たちの議論したことを政治家に実行させるように、デモや行動で圧力をかけていきたい」と語りました。スペインの大学生パトリシア・ポリトさん(22)は「欧州の他国の若者と意見交換できる貴重な機会だった」と振り返りました。
寝袋をもって体育館で寝泊まりして参加したオーストリアの高校生、スージーさん(17)は、移民問題や難民問題の討論会に出席し、「少しずつでも世界は変えられる確信をえた」と語りました。