2003年11月19日(水)「しんぶん赤旗」
【ガザ市17日小泉大介】イラクからの報道によると、米軍は十七日、首都バグダッドと北部のティクリットで大規模な武装勢力掃討作戦を実行。しかし米軍への攻撃はやまず、この日米兵二人が死亡しています。(6、7面に関連記事)
ティクリット近郊では十七日、米軍戦闘機が五百ポンド爆弾を搭載した全地球測位システム(GPS)誘導ミサイルを使った空爆を実施しました。地上でも大量の戦車を動員して武装勢力が隠れているとみられる拠点を攻撃、イラク人六人が死亡しました。
首都西部のアブグレイブ地区でも同日、数百人の米軍部隊が武装ヘリや攻撃機の支援のもと、大規模な家宅捜索を実施しました。これは十二日に開始された「鉄のハンマー」作戦の一環です。
バグダッド市内では十七日、拳銃など武器を販売する市場で買い物中のイラク市民にたいし、パトロールの米兵が銃撃を加え三人を殺害、四人を負傷させました。
住民は「ほとんどのイラク市民は非難されるようなことはしていないのに、なぜ米軍はこんな仕打ちをするのか」と怒りをあらわにしました。
首都北方のバラドでは十七日、ロケット弾による攻撃で米兵一人が死亡、二人が負傷、直後には同地で道路に仕掛けられた爆弾により米兵一人が死亡しました。
これにより「大規模戦闘終結宣言」以後の米兵死者は二百六十五人(うち攻撃による死者は百六十二人)となりました。