2003年11月19日(水)「しんぶん赤旗」
東京都内で十七日から開かれていた第四十二回全国消費者大会(同実行委員会主催)が十八日、閉幕しました。全国からのべ千百人が参加しました。
開催にあたっての報告で全国消費者団体連絡会の神田敏子事務局長は、高い失業率、年金の保険料アップと給付の切り下げなど将来の不安が強くなる一方、消費者被害が急増していることをのべ、消費者運動の意義を強調しました。
大会では、消費者保護基本法の抜本改正にむけ、消費者の権利を明記することなどを求めるアピール・決議を確認。
来賓の日本弁護士連合会の石戸谷豊消費者問題対策委員長は「抜本改正にむけた今の頑張りが、消費者の権利を明記させる改正となるのか、消費者の『自立』だけが強調される方向になるのかを決める」とあいさつしました。
リレートークでは、BSEや食中毒事件があいつぐなか、「食品衛生法改正を求める署名を五十七万人分集め、岡山県内七十九自治体中、七十七の議会で意見書を採択。毎年食品安全関係部局との懇談を実施するなど県の食の安全行政を動かしている」(おかやまコープ)など、市民団体の運動を交流しました。
埼玉の消費者相談員らの労働組合は、ヤミ金の違法なとりたてや、悪質な訪問販売など、消費者被害の事例と消費者の権利を考える寸劇を披露し、コミカルな演技が会場の笑いを誘いました。