2003年11月21日(金)「しんぶん赤旗」
【ロンドン20日片岡正明】ブッシュ米大統領とブレア英首相は二十日、当地での首脳会談後に共同記者会見を行い、トルコで同日起きた連続テロを強く非難し、テロとのたたかいを口実にイラク戦争・占領を継続する決意を表明しました。
ブッシュ大統領は「米英と自由世界は団結して、どこであろうと悪とたたかう決意を固めている」「イラクにおけるわれわれの任務は高貴かつ必要なものであり、決意は変わらない。始めた仕事を最後までやりとげる」と述べました。
ブレア首相もトルコでのテロについて「これは戦争だ。主戦場はイラクだ」と強調しました。
首脳会談は、泥沼化するイラク情勢と犠牲の拡大で世論の批判が強まり、連日の抗議デモに包囲されるなか行われ、両首脳は難しい立場に置かれていました。
その矢先にトルコで起きた爆弾テロ。英国領事館が狙われ英領事らの死亡が伝えられるなか、両首脳は「テロとのたたかい」を強調することでイラク戦争を正当化しました。
ブッシュ大統領はこれに先立ち、ウエストミンスター寺院に献花し、イラク戦争で犠牲になった英軍兵士の家族を見舞いました。その際、「ブッシュ大統領の手は血塗られている」といって怒りを示す家族もいました。