2003年11月22日(土)「しんぶん赤旗」
【エルサレム21日小泉大介】イラクの首都バグダッドで二十一日午前、石油省と二つのホテルにロケット弾が撃ちこまれました。同地では十二日以降、米軍が武装勢力掃討のため空爆も含めた大規模な軍事攻撃「鉄のハンマー」作戦を実施しているにもかかわらず、首都の混乱は悪化の一途をたどっています。
現地からの報道によると、石油省にロケット弾が発射されたのは二十一日午前七時すぎで、計八発が撃ちこまれ、二発が同省の建物に着弾、炎と煙が上がりました。この日はイスラム教の休日のため、ほとんどの職員はおらず、負傷者はでませんでした。
石油省攻撃とほぼ同時刻に、バグダッドの繁華街にあるパレスチナ・ホテルと、これに隣接する旧シェラトン・ホテルにも、それぞれ二発のロケット弾が撃ちこまれました。パレスチナ・ホテルでは十六階部分に着弾し、少なくとも一人が重傷を負いました。
同ホテルは繁華街に位置し、日本も含め外国報道各社の多くが取材の拠点としています。米軍や外交関係者も宿泊しており、米軍は周辺にコンクリート壁を建設したり検問所を多数設置するなどして厳重な警戒体制を敷いていました。
またイラク警察は二十一日、バグダッドのイタリア大使館とトルコ大使館付近で、約二十発のロケット弾が装てんされた発射装置を発見しました。