2003年11月22日(土)「しんぶん赤旗」
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【ロンドン20日片岡正明】二十日、米英首脳会談に向けてロンドンで行われた反戦デモには主催者発表で二十万人が参加し、英BBC放送によると「平日で最大のデモ」になりました。
車のクラクションを鳴らしたり、建物の窓から手をふってデモに連帯を示す人も。最寄りの地下鉄駅前には「イラク占領をやめよ」の署名を集めるスタンドが店開きし、たちまち署名用紙がうまっていきました。
終結地のトラファルガー広場で開かれた集会では、イラクでサダム・フセイン像を倒したのをまねて、高さ六メートルの紙製のブッシュ米大統領像を引き倒しました。先制攻撃と書かれたミサイルを持った像が倒れると歓声と拍手がわきました。
ロンドン在住のオランダ人デザイナー、ヤウストさん(26)は、トルコのテロ事件について「イラク戦争後、テロがひどくなる悪循環です。金のために戦争でも何でもやろうというのがブッシュ米大統領ですが、被害を受けるのは普通の人です」と語りました。
高校生の一団が「ブッシュ、ブレア、今日は何人の子どもを殺したの」とリズムをつけたシュプレヒコールを唱えていました。その一人、エルフィ君(15)は「イラク戦争が正しくなく、ブッシュは歓迎されていないと訴えたくて友達と来た」といいます。
看護師のマーチンさん(28)は「なぜブレア英首相はブッシュと組んでいるのでしょう。ブッシュは温暖化防止の京都議定書も国際刑事裁判所の取り決めも破っているのに。若い世代のためにも許せません」といいました。
南米ベネズエラから留学中のジャニックさん(17)は「米国は気に入らない国を先制攻撃で滅ぼすつもりです。私の国はブッシュのねらう石油がある。イラクの次はベネズエラかと本気で心配しています」と不安そうでした。