2003年11月22日(土)「しんぶん赤旗」
【ロンドン21日片岡正明】トルコの英総領事館へのテロ事件から一夜明けた二十一日、英国のマスコミはいっせいに爆弾テロ事件を非難しました。
デーリー・メール紙は「ブッシュ、ブレアが暴力の炎をあおったのではないか」との論評を掲載しました。論評は「イラクはアルカイダが無事に活動できなかった中東で数少ない国の一つだった」が、米英両国がイラクに先制攻撃戦争をしかけたことが、「ロシアのアフガニスタン侵攻同様に、テロ活動の人員補充の大きな要因となったと多くの人が信じている」と論じました。
デーリー・ミラー紙は、「対テロ戦争は明らかに世界を安全にすることはできなかった」と結論づけました。「テロとのたたかいをあらめるべきではない」が、「イラクのような戦争ではなく(貧困克服など)テロを生んだ長期的な要因にとりくむべきだ」と評しました。
ガーディアン紙は「ブッシュとブレアは九月十一日以降の急激な行動の成果を得た」と皮肉をこめてコメント。「これはコントロールできない危険をはらんだ紛争」であり、「ブッシュ・ブレアの中東などでの政策は問題を悪化させたのではないか」と疑問をはさんでいます。