2003年11月27日(木)「しんぶん赤旗」
「委員の中の気持ちは消費税の問題というものをはっきり打ち出したいけれども、そこまでいっても詮(せん)ないことだからこういういい方をしている」――。
財政制度等審議会の西室泰三財政制度分科会長(東芝会長、日本経団連副会長)は二十六日、谷垣禎一財務相への二〇〇四年度予算編成に関する建議提出後の記者会見で、基礎年金の国庫負担引き上げの財源についてこうのべました。
財政審の建議では、「国庫負担引き上げに関しては、具体的な安定財源(税財源)の確保なしに引き上げることは許されない」としています。
西室氏の発言は、小泉首相の「『私の任期中は(消費税率をあげない)』との話がある」ため、こういう表現になったものの、国庫負担を引き上げるなら、消費税増税という「安定財源」を確保せよというのが財政審の委員の本音ということを示したものです。