2003年11月29日(土)「しんぶん赤旗」
〈問い〉 日本共産党は、お寺や僧侶の役割について、どのように考えていますか。(東京・一読者)
〈答え〉 今年の総選挙のさい、寺院向け雑誌による政党アンケートがありました。このなかに、「現代社会、そして将来にわたって寺院・僧侶は必要ですか」との設問がありました。
日本共産党は、僧侶・宗教者の役割について、次のように考えています。「宗教活動で指導的役割を果たしている宗教の教師(僧侶、神職、牧師など)の大多数も、生活者としてみた場合、独占資本の圧迫のもとにおかれている」「(多くの宗教者の願っているものは)通常の宗教的営みにしたがい、あらゆる形態での宗教と宗教団体の反動的、反民主主義的利用に反対すること、憲法の明記する信教の自由、政教分離、政治活動と政党支持の自由など民主主義的原則を擁護すること、平和と基本的人権の擁護、社会的ヒューマニズム、信仰者をふくむ国民の福祉などのために、宗派や信仰の有無をこえて協力、共同すること、などである」(「宗教についての日本共産党の見解と態度」略称「宗教決議」一九七五年十二月二十三日決議)。
現代の日本では、国民の多くが何らかのかかわりで寺院・僧侶とのつながりをもち、寺院は精神的、社会的、文化的に重要な役割を担っています。多くの僧侶は、経済的困難をかかえながら小規模寺院をまもり、地域の伝統文化の継承や住民の精神生活のために奉仕しています。日本共産党は綱領に「信教の自由を擁護し、政教分離の原則の徹底をはかる」と明記し、未来社会でも「複数の世界観や価値観の存在する自由は尊重され、科学的世界観の保持者も宗教をふくめ他の世界観の保持者も、平等かつ個性ある成員として自由な共同社会を形成するであろう」(「宗教決議」)と展望しています。この立場から日本共産党は僧侶・宗教者との対話と共同をすすめています。
(博)
〔2003・11・29(土)〕