日本共産党

2003年12月2日(火)「しんぶん赤旗」

イラク派兵計画ただちに中止を

国連枠組みでの解決早く

市田書記局長が記者会見


 日本共産党の市田忠義書記局長は一日、国会内で記者会見し、イラクで日本人外交官二人が殺害された事件に関連して、泥沼化するイラク情勢の根本要因に、国連憲章に基づかず平和のルールを踏みにじった米英軍の侵略戦争と、その後の無法な軍事占領支配があると指摘。「一日も早くイラク国民の主権を回復し、国連中心の枠組みによる人道復興支援に切り替えるべきだ」とのべ、米英軍の速やかな撤退が必要だと強調しました。

 市田氏は、今回の事件について「全土が戦闘状態といわざるを得ないなかでの痛ましい事件だ」と指摘。米英軍の死者が開戦後五百人近く、それ以外の駐留軍で約四十人のほか、国連や赤十字などにも被害が広がっていることで、「このままでは国際社会の復興支援そのものが不可能になる」と懸念を表明しました。

 その上で市田氏は、日本政府がイラク国民の主権回復と国連中心の復興支援のための自主的な外交努力に全力を挙げるべきだとのべ、「いかなる理由であれテロは許されない。しかし自衛隊派兵は不法な占領支配への支援であり、テロと暴力をなくして平和な国をつくることに少しも役立たないばかりか、情勢をいっそう悪化させる」として、イラクへの自衛隊派兵中止を要求しました。

 また、「戦闘地域には行かない」という政府の論理が崩れ去るもとで、自衛隊が占領軍と同じ立場に立つとみなされ攻撃の対象となり、イラク国民を殺傷しかねないとして、憲法の上からも歴史的暴挙となる派兵に反対するため、国会内外での運動を強めていくとのべました。

 そのためにすでに野党が要求している臨時国会開会を改めて求めるとともに、「かりに臨時国会が開かれないもとでも関係の委員会で閉会中審査し、きちんと審議すべきだ」と強調しました。


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