2003年12月2日(火)「しんぶん赤旗」
【カイロ1日小泉大介】二十九日に日本人外交官二人、スペイン軍情報部員七人が相次ぎ殺害されたイラクで三十日、バグダッド北方約百キロのサマラで米軍が数十人のイラク人武装勢力による攻撃をうけて応戦し、イラク駐留米軍によると、イラク側で五十四人が死亡しました。イラクの民間人少なくとも八人が死亡した、とも伝えられます。米軍側も兵士六人が負傷しました。
占領軍にたいするかなり大規模な軍事攻撃と、占領協力国の関係者などを標的にしたとみられる攻撃が同時に激化してきました。
現地からの報道によると、サマラでの三十日の大規模戦闘は、武装勢力が走行中の米軍第四歩兵師団の車両を二カ所で同時にバリケード封鎖し、迫撃砲やロケット弾などによる集中攻撃を加えたもの。
これにたいし米軍は戦車砲も使い反撃、武装勢力の攻撃拠点の建物などを破壊しました。
サマラではこの同時攻撃の直後にも、別の米軍車両が小火器による攻撃をうけました。
米軍を攻撃した武装勢力の多くは、旧フセイン体制直属の民兵組織の制服とよく似た服を着ていたとされ、米軍を狙った組織的な攻撃の可能性が強くなっています。