2003年12月3日(水)「しんぶん赤旗」
政府は二日の閣議で、イラクの国内情勢について「主要な戦闘は終結したものの、同国内における戦闘が完全に終結したとは認められない状態にある」とする答弁書を決めました。長妻昭衆院議員(民主)の質問主意書に対する見解。米国が五月に「戦闘終結宣言」を出して以降も、繰り返されている米軍などへの襲撃を、政府として「戦闘」に当たると公式に認めたものです。
イラク特措法は、自衛隊の派兵について「戦闘地域には行かない」としています。答弁書は、イラクが「戦闘が完全に終結していない状態にある」ことと、自衛隊派兵の矛盾については触れていません。活動地域については、「わが国が独自に収集した情報、諸外国から得た情報を総合的に分析し、活動期間中の状況変化の可能性も含め、合理的に判断する」との答弁にとどめています。
さらに、派兵する自衛隊の規模や業務内容についても「治安情勢を含めさまざまな角度から検討しているところであり、お答えし得る段階にない」としています。