2003年12月3日(水)「しんぶん赤旗」
東京都議会の第四回定例会が二日開会され(十七日まで)、所信表明した石原慎太郎知事は、今秋策定した「第二次財政再建推進プラン」「第二次都庁改革アクションプラン」にもとづき、暮らし、福祉などの都民施策を軒並み切り捨てる姿勢を表明しました。
石原知事は、高率・少額・長期の補助金や私学助成などを例示して「見直し」を打ち出した財政プランや、都立福祉施設の民間移譲や公共施設運営からの撤退を進めるアクションプランを推進すると表明。都民の暮らしと福祉を守る自治体の仕事を投げ出す立場をあらわにしました。
一方で、環状道路や大型再開発などは「都市再生」の名で聖域として、推進する姿勢をあらためて表明。圏央道(首都圏中央連絡自動車道)建設で土地収用代執行の停止を命じた東京地裁の決定を「首都圏の交通事情の深刻さを全く考慮」しないものと非難しました。
石原知事はまた、子どもを巻き込んだ事件が続発するなか、「青少年健全育成条例の改正を視野に入れ、さまざまな手立てを講じる」とのべました。
東京地方労働組合評議会、都民要求実現全都連絡会、東京社会保障推進協議会は同日、都庁前で四百人が参加して「福祉、教育への補助金を削減するな」「知事は憲法を守れ」と訴える「開会日行動」に取り組みました。