2003年12月5日(金)「しんぶん赤旗」
東京・国立市の上原ひろ子市長は四日、自衛隊のイラク派兵は「違憲行為」だとして、小泉首相に派兵中止を求める意見書を小泉首相に提出しました。
意見書は、日本人外交官殺害事件への哀悼の意を表明するとともに、イラクの状況について、「今や攻撃の対象が兵士だけでなく、ソフトターゲットと言われる軍隊外の民間人や報道機関の関係者にまで向けられているイラクは、戦後処理の状況下ではなく、まさしく戦時中とも言えるべき状況」と指摘。
政府が「戦場状態のイラクに自衛隊を派遣する事は、実質的な『海外派遣』」であり、「日本の自衛隊は実質軍隊」という小泉首相が「軍隊の認識の下で派遣するのであれば、二重の意味でイラクへの自衛隊派遣は違憲行為」と厳しく批判しています。
そのうえで、憲法「前文の『国際社会において、名誉ある地位を占めたい』とは、武器を構え、武力の連鎖を生み出すことでは決してない」と表明。「この間の政府の誤った判断に抗議し、直ちにイラクへの自衛隊派遣を中止し、『政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こる』可能性を回避するべき」だとしてます。
同日の市議会本会議で上原市長は、日本共産党の長内敏之市議の質問に対し、自衛隊派兵中止を求める意向を表明しました。
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