2003年12月5日(金)「しんぶん赤旗」
国が神奈川県横浜市と逗子市にまたがる米海軍・池子住宅地区の横浜市金沢区部分に米軍住宅八百戸を増設するとしている問題で、同区町内会連合会長が代表をつとめる「池子(横浜市分)接収地返還促進金沢区民協議会」(横井正巳会長)は四日、防衛施設庁や外務省に対し、池子住宅地区横浜市分の早期返還などを求める陳情書を提出しました。橘川和夫金沢区長も同行しました。
同協議会は、区内の三十団体と、同区選出の市議、県議らで構成し、国に繰り返し基地の早期返還を陳情してきました。今回で三十回目です。
陳情書は、国はこれまで同協議会の陳情に、「要望の趣旨は十分理解しており、その趣旨は米軍に伝えたい」と回答していたことを指摘。国が日米協議をふまえて横浜市に池子への米軍住宅建設を申し入れたことは、「長年願ってきた返還と異なる方向の申し入れ」であり、「大変遺憾」と表明しています。
そのうえで、広域避難場所を兼ねた自然公園などにして緑地を保全しつつ利用したいとの区民の「強い願望」「長年にわたる返還の願い」を理解し、「横浜市分の早期返還の実現」に向けて努力するよう求めています。
陳情に、防衛施設庁側は「返還を願うお気持ちは十分に理解している」とする一方で、米軍住宅増設への「理解と協力」を求めました。