2003年12月8日(月)「しんぶん赤旗」
インド国籍の米軍兵士が一日、イラク戦争開始後初めてイラクで死亡しました。バグダッド近郊ハバニヤでパトロール中、何者かに狙撃されました。
亡くなったのはインド北部パンジャブ州出身のウダイ・シンさん(21)。有力英字紙インディアン・エクスプレスによると彼は家族にあてた最後の手紙で「父さん、だれが敵なのか分からない」「毎日少なくとも二十回から三十回襲撃されている」と書いていました。
ウダイさんは二〇〇〇年にシカゴに移り米陸軍に入隊。今年九月以降イラク駐留していました。来年一月には米国に戻り米国籍を取得できる見込みでした。
ウダイさんのイラクにたつ前の家族あてメッセージには「僕が全世界を救いに行っている間、元気でいてください」とありました。
ウダイさんの死は、英字紙タイムズ・オブ・インディアが「ブッシュ戦争でインド人家族が息子を失った」と見出しをつけるなど他の英字紙も四日付一面で報じています。
(ニューデリーで小玉純一)