日本共産党

2003年12月11日(木)「しんぶん赤旗」

「イラク派兵やめよ」の声全国に

政府は憲法9条守れ、歴史的暴挙に怒り

東京・日比谷に7千人


 「イラクに自衛隊を送るな! 憲法九条を守れ」と十日夜、東京・日比谷野外音楽堂で「12・10中央集会」が開かれ、七千人が参加。イラクへの自衛隊派兵の閣議決定を強行した小泉内閣への怒りと、暴挙を食い止める決意が会場にみなぎりました。参加者は集会後、銀座までデモ行進し、「イラク派兵やめよ」の声をとどろかせました。


志位委員長があいさつ

「私の彼は自衛官」
女性が手紙で訴え

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行進する(左2人目から右へ)志位委員長、熊谷全労連議長、市田書記局長=10日、東京・千代田区

 集会は、安保破棄中央実行委員会など三団体が主催したもの。この日、岩手県議会が自衛隊派遣反対の意見書を可決したのをはじめ、自治体や首長が相次いで反対の意見を表明し、各地で草の根の活動が大きく広がっています。

 会場は参加者で埋め尽くされ、外周の公園にまであふれました。組合や草の根組織ののぼり、プラカードが林立し、日本共産党の旗を掲げて党支部からもたくさん参加しました。「派兵を絶対に阻止したい。その希望を見いだしたくて」と一人で上京した京都・立命大二回生の溝之上真さん(19)や「“ママが戦争を止めに行くんだから”と留守番をかってでてくれた」(埼玉・所沢市)と家族の願いを胸にした母親もいました。

 全労連の熊谷金道議長が主催者あいさつし、草の根から総決起し、地域で先頭に立つよう訴えました。

 日本共産党から志位和夫委員長、市田忠義書記局長や多数の国会議員が参加。志位委員長が情勢報告をかねてあいさつし、派兵が米英軍による無法な侵略戦争と不法な占領に軍事力で加担し、憲法をじゅうりんした海外での武力行使に道を開くものだと指摘。歴史的暴挙を食い止めるために「派兵やめよ」「憲法九条を守れ」の声を列島の隅々に広げようと呼びかけました。

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自衛隊のイラク派兵反対12・10中央集会につめかけた人たち=10日、東京・日比谷野外音楽堂

 日弁連の本林徹会長や米英の反核・平和団体代表のメッセージが紹介され、市民団体や労組代表があいさつ。「(愛する人を)イラクに行かせたくない」「助けてください」と自衛隊員の恋人をもつ女性の手紙での訴えも。先輩の従軍看護婦体験を紹介し、「白衣を血で汚さない」と語った看護師、二人で街頭署名にとりくんだ高校生の勇気ある発言、自衛隊の派遣部隊がある北海道からかけつけた高教組委員長の訴えに惜しみない連帯の拍手が送られました。

 参加者はピースキャンドルやペンライト、手書きのプラカードなどを手にデモ行進しました。銀座でデモ行進を見ていた会社帰りの女性(37)は、「こういう声が国会の多数になってほしい」と語っていました。

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