日本共産党

2003年12月13日(土)「しんぶん赤旗」

福田長官

イラク派兵反対の世論

「考え直せ」と敵視


 福田康夫官房長官は十二日午前の記者会見で、各種世論調査でイラクへの自衛隊派兵に反対論が強いことについて「危ないところに行くことは避けるべきとか、自衛隊がそういうところまでいくべきではないということだけで済むのかどうか。考え直すべき機会ではないか」とのべ、イラク派兵反対の国民世論に挑戦する姿勢をあらわにしました。

 福田長官は「いまの状況において、ただ手をこまねいていることだけでいいのか、いま日本に問われている」とも強調し、危険を承知で自衛隊を派兵するとの立場を示しました。政府はイラク特措法の審議で「安全確保には最大限の配慮を払う」(小泉純一郎首相)と答弁しており、福田長官の発言はこうした政府答弁とも食い違うものです。

 一方、福田長官はイラク派兵の基本計画を閣議決定した後の小泉首相の記者会見(九日)について「あれだけで十分かといえば、そうではない。来週、国会があるので説明することが重要だ」と説明不足を認めました。

小泉首相も

 マスメディアの報道について小泉首相は十一日夜、「政府の批判とか自衛隊(のイラク派兵)反対ばかり言わないで、マスコミのみなさんも激励してあげてください」「批判すればいいというものではないでしょ。少し考えてください」といら立ちをぶつけるなど、イラク派兵問題で追い詰められている政府の姿が浮き彫りになっています。


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