2003年12月21日(日)「しんぶん赤旗」
年金制度改悪に反対し高齢者の座り込みが東京・厚生労働省近くで夜を徹して七十時間あまり行われ、二十日に終わりました。全国老後保障地域団体連絡会が呼びかけたもので、参加者はのべ六十数人におよびました。
参加者は、「年金の給付減と課税増をやめよ」「医療費負担の軽減、介護保険料・利用料負担の減免を」とアピール。二度の厚労省要請を行い、来年度予算で社会保障を充実させるよう求めました。
座り込みには、「リストラされた」という男性やアメリカの男子学生、「赤旗の報道を読んだ」という人などが飛び入り参加。募金は十五万円を超えました。
四日間を通して座り込んだ東京・足立区の後藤迪男さん(66)は「寒風と車の騒音はつらかった。でも、年金、医療、介護などすべて低所得者に負担をかけるという流れのときこそ声をあげなくてはね」と振り返ります。
東京都老後保障推進協会の佐々木順二理事(72)は「冬の路上で高齢者が座り込むというのは先進国のなかでも例がない。こうでもしないと政治に声が届かないのか。生存権をうたった憲法を守らせるために運動をすすめたい」と語りました。期間中、日本共産党の小池晃参院議員が四たび座り込みに参加しました。