2003年12月25日(木)「しんぶん赤旗」
小泉内閣は二十四日、二〇〇四年度予算政府案を閣議決定しました。年金給付の削減や保険料引き上げなど、政府案による新たな負担増は年間三兆円にのぼり、すでに決定している年間四兆円を含めて、合計七兆円の負担増を国民に押しつける内容です。
予算全体の規模を示す一般会計は、〇三年度当初予算比0・4%増の八十二兆一千百九億円となっています。
このうち、政府の純粋な行政経費である一般歳出が同0・1%増の四十七兆六千三百二十億円。政府の借金返済費(国債費)が同4・6%増の十七兆五千六百八十六億円。地方交付税交付金等が同5・2%減の十六兆四千九百三十五億円。これらの額は、二十日決定の財務省原案と同じです。ただ、一般歳出の内訳は復活折衝(財源五百億円)で若干変わりました。
このため、一般歳出の主要経費別内訳は、社会保障が同4・2%増の十九兆七千九百七十億円、文教・科学振興費が同5・2%減の六兆一千三百三十億円、軍事費が同1・0%減の四兆九千三十億円、公共事業が同3・5%減の七兆八千百五十九億円となりました。
一方、歳入面では、国債新規発行は当初予算としては過去最悪の三十六兆五千九百億円。この結果、〇四年度末の国・地方合計の長期債務残高は、国内総生産(GDP)比143・6%の七百十九兆円程度と、「先進七カ国」中、最悪水準になる見込みです。