2003年12月25日(木)「しんぶん赤旗」
【北京23日鎌塚由美】中国の李肇星外相は二十三日、同省のホームページ上の企画「中国外交フォーラム」に参加し、インターネット上で市民と対話しました。そのなかで、日本の自衛隊のイラク派兵については「慎重な態度をとらなくてはならない」と述べるとともに、小泉首相らの靖国神社参拝に改めて反対を表明しました。
「自衛隊のイラク派兵問題と最近の日中関係をどう評価するか」の問いに、李外相は丁寧に回答。自衛隊のイラク派兵については「歴史的経験と教訓という見地から、兵士を海外に派兵する問題においては慎重な態度をとらなくてはならない」と言明。両国間での最優先課題として、台湾問題と歴史問題を挙げました。
歴史問題は、両国間の「基本的な原則であり、歴史と正しく向き合ってこそ、不幸な歴史を繰り返させない」のだと強調。その上で、「現在の日本の一部の政客のなかには歴史問題への正確な認識を欠き、今なお戦犯を祭る神社に参拝している」と小泉首相らの靖国神社参拝を厳しく批判。「中国人を傷つけるものであり、受け入れられない」と述べました。