2003年12月27日(土)「しんぶん赤旗」
【ワシントン25日浜谷浩司】国連のアナン事務総長は二十四日、新年にあたってのメッセージを発表し、「開発と希望なしには平和はない」と、国際社会が貧困問題への取り組みに本腰を入れるよう求めました。
同氏は、イラク戦争とそれが引き起こした「諸国間の深い亀裂」やバグダッドでの国連現地本部への攻撃を挙げ、二〇〇三年を「国連史上最も困難な年の一つだった」と回顧しています。
同時に、世界の指導者は、極貧、飢餓、不衛生な水、環境悪化、感染症など、「ほとんどの人々にとって、より当面のより現実的な脅威」から「目をそらした」、「三年前の国連ミレニアム・サミットで貧困ぼく滅に向けて誓った目標は兵器生産に世界が費やしている(資源の)ごく一部の負担しかかからない」にもかかわらず「達成されなかった」、「開発にこそイエスと言おう。苦しむ人々に希望をもたらそう」と呼びかけています。
同氏は「二〇〇四年は変わらなければならない。この波を押し返す年としなければならない」と強調しています。