2004年1月3日(土)「しんぶん赤旗」
小泉首相による靖国神社参拝は、世界のメディアも関心を示しました。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラ電子版は、「二〇〇一年に政権をとって以来、熱心な民族主義者である小泉は、日本を戦争に導いた軍事政権のシンボルとされる靖国神社に参拝することでアジア諸国をすでに三度も憤慨させてきた」と指摘。さらにこの参拝は、北朝鮮の核問題をめぐる二度目の六カ国協議の日程が調整されている時期に、また「国内で激しい反対が起こっているにもかかわらず、日本政府が軍人をイラクに派遣する」時期にも重なっていると述べています。
米CNN電子版は、「小泉の神社参拝は傷口を広げる」と見出しをたて、靖国神社は“war shrine(戦争神社)”だと紹介。小泉首相による過去の靖国神社参拝は、「日本の戦時下における残虐行為に対して苦い記憶を持ち、日本政府は軍事的過去について完全に償っていないと感じている近隣諸国から非難や抗議を受けてきた」と指摘しています。
英フィナンシャル・タイムズ紙電子版は、「参拝は、自民党保守派の小泉支持層へのアピールであると同時に、憲法の政教分離をあいまいにすることを恐れる日本人の不安を高めるだろう」と報道しています。