2004年1月4日(日)「しんぶん赤旗」
【カイロ=小玉純一】イラク駐留米軍は一日、バグダッド西部のイスラム教スンニ派モスクを襲い、宗教指導者ら三十人以上を拘束しました。これに対し千人以上の信者が二日、金曜礼拝のあと抗議のデモを行いました。これには一万人が参加したと報じたアラビア語紙(アル・シャルク・アル・アワサト紙三日付)もあります。
モスクには靴を脱いで入るのが決まりですが、米兵は土足でモスクに踏み込みました。コーランを踏みつけ、何人かの信者を殴り、コンピューター、寄付箱を盗んだといいます。米兵がコーランのページを破ったともいいます。
デモ参加者は「神は偉大なり。アメリカは神の敵だ」と叫び、抗議しました。米軍は、爆発物、砲弾発射装置なども押収したといいます。
しかし、聖職者は押収されたのは自衛用の銃だけで、米軍によるスンニ派への迫害だと主張しています。米軍は、テロリストがこのモスクを使っているとの情報から反連合軍活動の中心地だと信じているとしています。