2004年1月5日(月)「しんぶん赤旗」
今月中旬、イラク南部サマワに派兵される予定の陸上自衛隊の先遣隊が、現地でのテロ警戒のため、軽装甲機動車とともに、9ミリ短機関銃を携行することが四日、分かりました。陸自はクウェートからイラクへ陸路で移動する時やサマワ市街で活動する時にテロ攻撃を受けた場合に備えて、小銃より強力な火器が必要と判断しました。
防衛庁は現地の治安情勢が悪化せず、公明党の了承が得られれば、九日にも陸自先遣隊に派兵命令を出す方向で調整を進めています。
携行する短機関銃は「9ミリ機関拳銃」と呼ばれ、有効射程百メートル。一分間に千百発の弾を発射する能力を持ちます。陸自の空挺(くうてい)部隊などが使用しています。
先遣隊は約三十人で今月十四日以降、民間航空機でクウェートに向かいますが、持ち込む武器や車両は民間航空機では運べないため、ロシアからチャーターする大型輸送機アントノフAn−124ルスランで運びます。新千歳空港(北海道)からクウェートまで約十八時間かけて輸送する方向で調整を進めています。