日本共産党

2004年1月12日(月)「しんぶん赤旗」

イラク侵略で前米財務長官

「同時テロ前から計画」


 【ワシントン=遠藤誠二】ブッシュ現政権のオニール前米財務長官は十一日放映予定の米CBSテレビの番組で、ブッシュ政権がイラク攻撃の検討を開始したのは「〇一年一月のブッシュ政権発足直後から」と言明し、二〇〇一年九月の同時多発テロ以前にイラク侵攻の計画をもっていたことを明らかにしました。

 米メディアの報道などによると、十一日放映の「60ミニッツ」のインタビューでオニール前長官は、「かなり早い時期から、フセイン(元イラク大統領)は悪い人物で追いやらなければいけないとの判断があった」と述べています。

 同氏はまた「米国がいつでも単独行動をとれる権利をもつという先制攻撃の概念は論理上大きな飛躍があると思う」とものべ、ブッシュ大統領の先制攻撃戦略にも異を唱えました。

 同番組は、オニール前長官や他のホワイトハウス関係者がウォール・ストリート・ジャーナル紙の元記者に渡した書類に基づき、ブッシュ政権が〇一年一月の発足から三カ月で、フセイン政権転覆のための軍事行動の可能性を検討していたと報じる予定です。

 オニール氏の告発に基づけば、ブッシュ政権がフセイン政権と9・11テロリストとの関係をイラク侵攻の根拠の一つとしてきたことは、根底から崩されることになります。侵攻のもう一つの理由とされてきた大量破壊兵器開発・保有については、兵器そのものが発見されず、ブッシュ政権への米国内での批判が強まっています。


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