しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年4月1日(水)

検察人事

歯止めない政治介入

藤野氏「立法事実ない」

衆院法務委

写真

(写真)質問する藤野保史議員=31日、衆院法務委

 日本共産党の藤野保史議員は31日の衆院法務委員会で、検察官の定年延長を定める検察庁法改定案について「立法事実がそもそもなく、検察官人事への政治介入にも歯止めがない」として、撤回を迫りました。

 同改定案は、国家公務員の定年延長にあわせ、検察官の定年を引き上げるもの。ただ、政府が今年1月、東京高等検察庁の黒川弘務検事長の勤務を延長するための法解釈変更をするまで、大幅な法改定の必要はないとされてきました。

 藤野氏は、改定案の検討過程を記した法務省文書では、検察官は「職制上の段階がなく、降任等が概念しえない」「同時期に一斉に退官しない」「同時期に一斉に異動もしない」ため、公務の運営に著しい支障は生じないとして、勤務延長の規定を設ける「必要はない」と断言していたことを指摘。「これらの状況は変わったのか」とただしました。

 森雅子法務相は「現在も同様だ」と答弁。検察官の勤務延長にかかわる規定を新たに書き加える立法事実そのものがないことが明らかになりました。

 さらに、藤野氏は、同改定案で「内閣が定めるところ」によって、検事長が63歳後も引き続き役職を続けられるよう規定したことについて、「政治介入を防ぐ担保はあるのか」と追及。森法相は「今後、国会審議を踏まえ検討をすすめる」などというだけ。藤野氏は「政治介入を防ぐ歯止めがまったくない」と批判しました。


pageup