しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年4月3日(金)

新型コロナ

医療崩壊阻止のため緊急に病床確保の財政的補償を

志位委員長が要求

 日本共産党の志位和夫委員長は2日、国会内で記者会見し、政府の新型コロナウイルス感染症対策の専門家会議が1日、「現状を考えれば医療現場が機能不全に陥る」と警告し、特に東京都など5都府県では「医療体制が切迫し、きょうあすにでも抜本的な対策を講じることが求められている」としたことに言及し、「医療崩壊を絶対に起こしてはいけない」「政府は、『ベッドを空けろ』というなら、それにともなう減収分を穴埋めする財政的補償を全額責任をもって講じるべきだ。それをやるとただちに宣言するよう、強く求める」と表明しました。


写真

(写真)記者会見する志位和夫委員長=2日、国会内

 志位氏は、安倍首相が減収分の財政補填(ほてん)を事実上拒否する答弁を行ったことを批判。「政府が患者受け入れのために病床を空けるよう自治体に求めながら、それに見合う財政的措置を取ろうとしていないのが一番の問題だ」と指摘。

 東京都の場合、1病床当たりの収入は1日約3万円だが、病床を空けると助成金を受けても3分の1の1万円程度に減ってしまうとして、「ただでさえ病院経営が苦しいなかで、ベッドを空けようとすると大きな赤字が出てきてしまうという声が現場から寄せられています。いま一番必要なのは、病院が安心してベッドを空けられる財政的補償であり、国が全額責任をもつ必要があります」と主張しました。

 また、医療現場から、「政府が抜本的財政措置をとるならば、医療関係者のみなさんは強い使命感をお持ちなので、地域の病院間で相談し、新型コロナ患者を受け入れる病院と、一般患者を受け入れる病院との役割分担を図るなどをして、必要な病床の確保をすることができる」という声が寄せられていることを紹介しつつ、「それをやる場合も、先立つもの(補償)がなければできません」と重ねて指摘しました。

 その上で、「(イベントや外出の)自粛の要請と一体に補償をと私たちは言っていますが、これと同じ構図です」「感染防止のためにお店を閉めたほうがいいと思っても、(補償がなければ)お店を開けざるをえないということになります。ベッドを空けろというなら財政的補償してほしいというのは当たり前の声であり、ぜひ緊急に求めたい」と重ねて表明しました。

 さらに、専門家会議が「軽症者の自宅以外での宿泊の選択肢も用意すべき」だと提起したことに言及。「東京の場合、さまざまな政府の施設、ホテルの借り上げ、オリンピック選手村の活用など、キャパシティー(確保の余地)はいろいろあり、そういうところを大規模に借り上げて措置することもあわせて求めていきたい」と述べました。


pageup