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2020年9月18日(金)

政権交代が現実的な目標として見えてきた

首相指名選挙 志位委員長が会見

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(写真)記者会見する志位和夫委員長=17日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は17日、国会内で記者会見し、16日の衆参両院の首相指名選挙で野党がそろって立憲民主党の枝野幸男代表に投票したことに言及し、「非常に重要な前進であり、野党連合政権の実現に向けて新たな出発点になった」と強調しました。

 志位氏は、衆院で134票、参院で78票が枝野氏に投じられたことには「非常に大きなインパクトがあった」と強調。「衆院でいえば野党がプラス100議席になれば政権交代ですから、そこが現実的な目標として見えてきました」と述べました。

 さらに、安倍政権による安保法制=戦争法強行(2015年9月19日)の直後に、日本共産党が安保法制=戦争法廃止、立憲主義回復の一点で国民連合政府樹立を呼びかけ、以来5年間、野党共闘の道を一貫して追求してきたと強調。今回の投票行動は「共闘の一つの重要な到達点だと考えています」と表明しました。

 志位氏は、投票直前の枝野氏との会談で、同氏から「政権交代のために連携を」との協力要請があり、「連合政権への意思表示」として枝野氏に投票したと説明。「非常に大きな前進であり、いつ解散・総選挙になっても良いように、しっかり準備をしたい」と表明しました。

 その上で、(1)自公政権に代わる連立政権の合意を結ぶ(2)政権公約を練り上げる(3)小選挙区での一本化と本気の共闘が必要だとして、「この3点セットがそろえば、小選挙区で100議席ぐらいひっくり返すことは十分可能です。そういう状況をつくれば、比例代表にも流れが及び、大きな変動がつくりうる。昨日の結果は、そういう状況に向けての重要な新しい出発点になったのではないでしょうか」と述べました。

 記者団から、「3点セット」の議論を始める時期を問われた志位氏は、自身が昨年8月の党創立97周年記念講演で、同年の参院選の共闘の到達点を踏まえ、政権問題での前向きの合意をつくることを各野党に呼びかけたことを紹介。昨年の秋以来、野党各党の党首と会談し、日本共産党が政権に参加した場合に、日米安保や自衛隊の問題など、他の野党との不一致点をどう処理するのかも丁寧に説明してきたとして、「話し合いは去年の夏以来ずっとやってきており、その一つの到達点が、昨日の結果です。登山でいえばアプローチは終わり、いよいよアタックというところだと思います」と述べました。

忖度、改ざん…大本から改めよ

 志位氏は菅義偉首相が規制改革を推進すると表明したことへの受け止めを問われて、「行政機構の改革をいうのであれば、忖度(そんたく)、改ざん、隠ぺい、虚偽答弁をやらせてきたことについて、大本からウミを出し、改めることが最優先の課題です」と指摘しました。

 同時に志位氏は、内閣人事局によって官僚人事に官邸が介入することで官僚を萎縮させてきたと指摘。菅首相が政権の意に沿わなければ「異動してもらう」と言い切ったことを批判し、「官邸が、恐怖によって公正・中立であるべき行政機構を支配していくやり方を改める。内閣人事局を廃止することが一番求められているのではないでしょうか」と述べました。


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