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2024年11月23日(土)

米原子力空母が交代配備

ジョージ・ワシントン

中国を念頭 自衛隊との訓練・能力強化

神奈川・横須賀 市民抗議

写真

(写真)横須賀港に入港する米原子力空母ジョージ・ワシントン。手前は海上抗議する市民=22日、神奈川県横須賀市

 米海軍の原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)が22日午前、米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)に新たに配備されました。5月に横須賀を出港したロナルド・レーガンの後継で、9年半ぶり2度目の配備となります。中国を念頭に、大幅な能力強化や自衛隊との共同訓練強化が進められています。(関連記事)

 横須賀の米空母母港化は1973年に開始。当時の政府は配備を「おおむね3年」としてきましたが、この約束をほごにして、50年以上居座っています。さらに、2015年から原子力空母に交代。全長約333メートル、排水量約10万トンに上り、原子炉2基を動力源とする「動く原発」への市民の不安は根強いものがあります。

 横須賀に拠点を置く米第7艦隊のケイチャー司令官は22日の式典で「GWは、日本と西大西洋における抑止力と安全保障への投資を象徴する、近代化された最新鋭の技術とともに戻ってきた」と誇示。米本土で原子炉の燃料棒交換を含む大規模な改修を実施し、艦の主要な構成要素のほぼすべてを取り換え、強化されました。

 また、新たな艦載機として最新鋭のF35Cステルス戦闘機やCMV22オスプレイが米軍岩国基地(山口県岩国市)に配備されました。横須賀への配備に先だち、中国を念頭に置いた日米共同実動演習「キーン・ソード25」や、北朝鮮を念頭に置いた日米韓共同訓練「フリーダム・エッジ」に参加しました。式典に参加したエマニュエル駐日米大使は「脅威は変化しており、日米のさらなる統合が求められる」と強調しました。

 GWが入港した22日には市民が海上で抗議し、市内全域で原子力空母の母港化に反対する宣伝を行いました。「ヨコスカ平和船団」の新倉裕史さんは「周辺住民の安全確保を無視し、先制攻撃を繰り返してきた空母の母港化は許されない」と語りました。


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