2004年1月13日(火)「しんぶん赤旗」
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ドイツ共産党(KPD)の創設者で一九一九年に殺されたローザ・ルクセンブルクとカール・リープクネヒトの追悼行事が十一日、ベルリン市内フリードリッヒフェルデの「社会主義者の碑」前などで行われ、民主的社会主義党(PDS)発表で約十万人(警察発表は二万五千人)が参加しました。
今年の行事は主催者のPDSが「今年最初の社会福祉解体政策に反対する一大デモにしよう」と呼びかけ。午前十時にフランクフルタートアーから始まったデモでは「戦争に数十億ユーロ使う代わりに労働者に数百万ユーロを」「アジェンダ二〇一〇(政府の社会福祉改悪政策)反対」「社会福祉解体ストップ」など、戦争反対や社会保障削減反対の多くの横断幕やプラカードが掲げられました。
「労働者の権利を守れ、社会福祉解体阻止」と手書きのプラカードを胸に提げていたエルビルト・エーベルングさん(73)は「政府と大企業が一緒になって社会保障を削り、労働者の権利を侵害しようとしている状況は許せない」と語りました。
イタリア語の平和を意味する「PACE」(ペーチェ)と書いた旗を持っていたリタ・ホフマイヤさん(45)は「今日は娘のカーチャと二人で来ました。イラク戦争などきな臭いことがいっぱい。平和のためにたたかったローザとカールを見習って平和という人類の願いをかなえるために行動したい」とのべました。
ケルンから来た高校生ヨナス・テアフォレンさん(18)は「二人は自由のために殺された。スターリン主義とは違う民主主義も自由もある社会主義を実現するため、まず社会保障削減反対などに反対していきます」と力強く話しました。
KPDは帝政を倒したドイツ十一月革命(一九一八年十一月九日)の後、十二月三十日の大会で創設。しかし創設者のルクセンブルクとリープクネヒトは直後の一九年一月十五日に反革命勢力により惨殺されました。
「社会主義者の碑」は十一月革命と、その後のたたかいでの犠牲者を追悼するために二六年に建立され、ナチスによる破壊後、五一年に再建されています。毎年、二人が殺された一月十五日の直前の日曜日に追悼行事が行われています。(ベルリン=片岡正明 写真も)