2004年1月14日(水)「しんぶん赤旗」
第二十三回党大会で、不破哲三議長がおこなった開会あいさつはつぎのとおりです。
大会にお集まりの代議員および評議員のみなさん。
CS通信をご覧になっている全国の党員のみなさん。
私は、ここに、日本共産党第二十三回党大会の開会を宣言するものです(拍手)。そして、この党大会の準備と成功に力をつくされたすべての党員のみなさんに、党中央委員会を代表して、心からのあいさつを送るものです。(拍手)
この大会には、内外から多くの来賓の方々が出席しておられます。
海外からは、アメリカ、イタリア、インド、キューバ、チェコ、中国、チュニジア、ドイツ、ニカラグア、ハンガリー、フランス、ベトナム、メキシコ、ラオス、日本の五十音順ですが、この十四カ国、二十四人の代表が参加されました。代表の方々は、あとで一人ひとり紹介させていただきますが、ここでは、わが党が党大会にはじめて迎えるイスラム国家の政権党の代表が参加されていることを紹介したいと思います(拍手)。昨年七月、私が招待を受けて党大会に参加した、チュニジアの立憲民主連合の代表であります。このことは、日本共産党とイスラム世界との交流の深さと広がりとを体現したことであり、全党を代表して、心からの歓迎の気持ちを表明するものであります。(拍手)
また、大会には、前回にひきつづき、日本で活動されている外交団の方々を招待いたしました。それにこたえて、アンゴラ、インドネシア、ウクライナ、キューバ、タイ、中国、チュニジア、パレスチナ、ブルガリア、ベトナム、ベネズエラ、ラオス、リビア、ロシアの、十四カ国の大使あるいは外交官の方々にご出席をいただきました。この方々もあとでご紹介しますが、大会の様子を通じて、日本の政治の舞台で活動しているわが党のありのままの姿を見ていただければ、たいへんありがたい、と思います。私たちは、海外へ出かけての活動とともに、在日の外交団の方々を通じての各国政府との対話や交流を、外交活動の重要な部分と位置づけて、日ごろから交流に力をそそいでおります。この大会が、その面でも、いっそう対話と交流を深める機会となることを、心から希望するものであります。
国内の来賓の方々、またすべての外国代表の方々に、大会出席へのお礼をあらためて申し上げるものであります。(拍手)
前大会以来の三年二カ月のあいだに、全国で九千六百九十九人の日本共産党員が亡くなりました。新しい日本をめざし、世界の平和をめざしての活動のなかで倒れた同志たちであります。その方々を、第二十三回党大会の名において追悼するために、黙祷(もくとう)をおこないたいと思います。どうかご起立をお願いいたします。
黙祷。
黙祷を終わります。ご着席ください。
この第二十三回党大会は、二十一世紀に開かれる最初の党大会として、大きな任務をになっています。
第一は、日本共産党綱領の、四十三年ぶりの改定であります。一九六一年の第八回党大会で採択した党綱領は、四十三年にわたる歴史の試練にたえ、その基本路線の正しさを実証してきました。今回の改定で私たちが任務としたのは、その基本を受け継ぎながら、新しい世紀の日本と世界の前途を展望しつつ、その内容をより現代的かつ合理的に発展させ、日本社会の発展の課題と展望を明らかにすること、にありました。大会がこの任務を的確にやりとげるならば、それは、二十一世紀という視野で、日本社会の未来を切り開く上で、必ずや大きな力となるであろうことを、確信するものであります。
第二の任務は、日本共産党が内外の当面の諸課題にとりくむためにその方針、態度、展望を打ち出した「大会決議」を決定することであります。今日、私たちは、世界平和をめぐる問題の面でも、日本の政治的・経済的な発展と進路の面でも、多くの難局をふくんだ、きわめて重大な情勢に直面しています。そして、この情勢は、日本共産党が、正確な方針と見通しをもち、大きな活力を発揮して、国民各層との対話と交流、結びつきを広げ、各分野でその活動を前進させることを、痛切に求めています。私は、この情勢を打開するためにも、党大会が、全党の討論をふまえ、よく練り上げた「大会決議」を決定することを、切に要請するものであります。
第三の任務は、二十一世紀を展望して、日本の現状を打開し未来を開く任務をやりとげるために、全党の先頭に立ってこの任務にとりくむ党中央委員会を選出することであります。
この三つの任務は、いずれも、きわめて重大なものであります。活発に討論をつくし、大会に課せられた任務を立派にはたして、内外の期待にこたえようではありませんか。
二十一世紀の最初の大会にふさわしい大きな志、大志と英知に満ちた、また草の根の活動を生き生きと反映した討論を期待して、開会のあいさつを終わるものであります。(拍手)