2004年1月16日(金)「しんぶん赤旗」
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「これで、未来社会の豊かな展望が自信をもって語れるようになった」−日本共産党第二十三回大会三日目(十五日)の討論では、四十三年ぶりの綱領の全面改定を歓迎し、その意義と内容を深める発言が続きました。三十八人が発言し、新綱領を血肉とし、国民の中に広げていけば、どんな激動のもとでも選挙で勝てる強大な党をつくることができるという確信がこもごも語られました。
綱領改定案が、「生産手段の社会化」を未来社会論の中心にすえ、人間の全面的発達を保障する社会を目標に打ち出したことに、「感動でうなるしかなかった」(広島の地区委員長)、「これほどのロマンは、SF小説にもない」(東京の学生代議員)など、熱烈な歓迎の発言が相次ぎました。
兵庫の青年支部の女性代議員は、「これまでは『未来のことは未来の人が決める』としかいえなかったが、こんどは人間が主人公の社会をめざすとはっきりいえる。胸がわくわくする。自分らしさを模索する青年の願いにこたえることができる」と語りました。
未来社会論を国民的規模で広げていけば、社会主義の間違ったイメージを一掃し、明るい未来を開くことができるとし、この活動を抜本的に強化しようという呼びかけもありました。
入党から三十二年の“自分史”をふりかえりながら、ユーモアたっぷりに綱領路線の発展を跡付けた和歌山の代議員の発言には、それぞれの“自分史”を重ね、うなずく代議員の姿も。長崎の二十六歳の町議は、中学時代に社会主義を支持したら「理想論」と批判した教師が、その後、選挙で再会したときに、「理想論といったことを後悔している。いつまでも応援するよ」と語ってくれたことを、涙ながらに紹介。党の前進でこそ「自由と平等、貧富の格差も、戦争もない社会になる」と未来社会への確信を語り、感動を広げました。
神奈川の青年代議員は、総選挙を通じて実感した日本社会の科学的分析の大切さを強調。「何が私たちを苦しめているか、大もとに何があるのか、国民的規模で広げることが大事だ」とのべました。
「率直にいって逡巡(しゅんじゅん)した」−参院選に勝利するために総選挙時比130%の「赤旗」読者の陣地の拡大を、という提起は、衝撃をもって受け止められました。「本気で腹をくくれるかどうかは、党大会の成否にかかわる問題」(新潟)、「県民の苦難の大もとにある国政を変えなければならないとの決意を機関が確立するかが問われている」(岩手)などの決意とともに、採択される綱領と決議が目標達成のための大きな力になるとの確信が語られました。
大会三日目、国内来賓として、東京・狛江市の矢野ゆたか市長、原水爆禁止日本協議会の高草木博事務局長、消費税をなくす全国の会の杵渕智子事務局長、全国商工団体連合会の市川喜一会長、非核の政府を求める会の中島篤之助常任世話人、日本平和委員会の千坂純事務局長の六氏があいさつしました。