2004年1月18日(日)「しんぶん赤旗」
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【ムンバイ(インド)=小玉純一】第四回世界社会フォーラム(WSF)の開会式が十六日、インドのムンバイで開かれ、会場となったネスコ・グラウンドは開催国インドからだけでなく、ブラジル、フランス、日本、韓国など世界から三万人の参加者であふれました。場外にも人の輪ができ、米英軍によるイラク戦争と軍事占領に反対する熱気いっぱいの集会となりました。
開会式では、十人の活動家があいさつ。このなかでイラクから参加したアブドゥク・アル・レカビー氏は大きな拍手のなかで登壇。イラク攻撃に向かった米軍が通過し集中するアラビア海を目の前にしたムンバイで世界からの草の根団体の集会が開かれている意義を強調しました。同氏は、イラクでは、米軍占領に反対して早期の完全主権回復を求める人々が占領軍への抵抗運動をどう進めるかを話し合っていると報告。十五日にイラク南部各地で占領反対の大規模なデモが行われたことを紹介しました。
これにたいしインドの女性作家アルンダティ・ロイさんが発言し、「私たちも抵抗者にならなければならない」と、占領とたたかうイラク国民への連帯を表明すると会場のすみずみからの大きな拍手と声援に包まれました。
ロイさんはまた、メキシコ・カンクンでの世界貿易機関(WTO)閣僚会議の決裂にふれ、巨大企業に奉仕する経済政策とグローバリゼーション(経済の地球規模化)への抵抗が強まっていると強調しました。
英国から参加した労働党のジェレミー・コービン議員は、ロンドンでのイラク戦争反対集会が英国史上最大規模となったことを報告、米国でも数十万人規模の反戦行動が取り組まれるなど、この間の世界諸国民の運動の高揚が改めて確認されたと述べました。
式典では、パキスタンのロックバンドや南アフリカの民族舞踊が披露されました。