2004年1月27日(火)「しんぶん赤旗」
【ワシントン=遠藤誠二】イラクで大量破壊兵器の捜索を行っている米国のイラク調査グループ(ISG)の責任者を務めたデビッド・ケイ米中央情報局(CIA)特別顧問は二十五日、イラクに「大量破壊兵器は存在しない」と再度発言しました。
二十五日放送されたナショナル・パブリック・ラジオの番組に出演したケイ氏は、「これまでにわれわれが見いだした事実は(イラクに大量破壊)兵器がないということだ」と兵器存在の可能性を完全に否定。「問題は、一つの情報機関が価値ある情報を収集できるかどうかという能力の問題」であるとも語りました。
また「情報当局は大統領に責任を負っている」と大統領に対する責任を強調。にもかかわらず、ブッシュ米大統領が、「大量破壊兵器は発見できていない」との昨年十月のISG中間報告(ケイ・リポート)を無視して、一般教書演説で、イラクには「大量破壊兵器に関連する計画活動」があったなどと強弁したことを批判しました。