2004年1月30日(金)「しんぶん赤旗」
戦後の日本の歩みを根本から変えることになるイラクへの自衛隊派兵承認案について、政府・与党が三十日にも、衆院本会議で採決・可決しようとねらう緊迫した情勢となっています。
二十九日の衆院イラク特別委員会では、派兵命令の前提にかかわる陸上自衛隊先遣隊の調査報告をめぐって、石破茂防衛庁長官らの虚偽答弁が次々と発覚。審議はたびたび中断し、午後八時すぎに散会。あくまで三十日採決を狙う与党と徹底審議を求める野党との間で日程協議が深夜まで及びました。
石破長官は、先遣隊が面会した市評議会関係者を「議長」としていたのに、この日になって「議長代理」と訂正。「虚偽答弁ではないか」と赤嶺政賢議員らが追及しました。
こうした事実を追及され、まともな答弁ができず苦渋の表情をうかべる石破長官。野党側は「(虚偽答弁について)はっきりしろ」と抗議しました。
ところが、特別委の斉藤斗志二委員長は、「審議できない」と抗議する野党議員に対し、「質問を続けてください」と連呼するなど、強引に委員会を運営。野党側は「議事運営は異常だ」と、委員長席にしばしば詰め寄る場面もありました。