2004年2月1日(日)「しんぶん赤旗」
自民・公明がイラク派兵案強行 |
自民、公明両党は三十一日未明の衆院本会議で、イラク派兵承認案と関係予算を盛り込んだ補正予算案、同関連法案を与党単独で強行採決しました。日本共産党など野党三党は、審議は尽くされていないとして、与党の暴挙に抗議して欠席しました。
前例のない本会議での首相の答弁撤回など、あいつぐ答弁訂正・撤回の末の強行採決に、与党内からも「政府はあまりにも緊張感に欠ける」(自民党幹部)、「本当に後味が悪い」(公明党幹部)との声も出ました。採決では、イラク派兵承認案に、自民党の加藤紘一、古賀誠の幹事長経験者が退席し、棄権。亀井静香元政調会長も欠席しました。承認を求めた側の福田康夫官房長官も、補正予算案採決のあと退席してしまい、承認案の採決に不参加となりました。
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日本共産党の志位和夫委員長は三十一日夕、東京・新宿駅東口で緊急街頭演説に立ち、自民・公明によるイラク派兵承認案の強行採決に抗議するとともに、イラク問題など平和の問題、暮らしの問題で、真実を伝える「しんぶん赤旗」日刊紙、日曜版の購読をよびかけました。
志位氏は、イラク派兵承認案の問題点が、国会審議のなかで明らかになり、政府が答弁不能に陥るなかで、一方的に審議を打ち切って採決を強行したことは「国会の審議権、チェックの権利を否定する暴挙だ」と批判しました。
さらに、短い国会審議のなかでも「イラク派兵の根拠が崩れた」として、(1)米英軍がイラク戦争と占領の「大義」としていた大量破壊兵器について、小泉首相も「保有」と断言したことの誤りを認めざるをえなくなった(2)派兵自衛隊が占領軍の一員となることをCPA(連合国暫定当局)も認めるなど、憲法違反であることが明確になった(3)政府によるイラクの治安状況の説明がウソと隠ぺいだらけだったこと−−の三点について解明しました。
志位氏は「大義なき戦争への大義なき参加で、日本国民、イラク国民の血を流させるわけにはいきません」と強調。「イラク派兵を中止させるため、最後まで力を尽くしましょう」と訴えました。