2004年2月2日(月)「しんぶん赤旗」
小泉・自公政権はイラクへの自衛隊派兵承認案を衆院で強行採決したのに続き、同国に派兵する陸上自衛隊本隊の隊旗授与式を一日、北海道旭川市の陸自第二師団司令部で強行しました。訓示した小泉純一郎首相は「(自衛隊は)戦争に行くのではない。武力行使もしない」と改めて強調。憲法をじゅうりんし、無法な侵略戦争と不法な占領に加担するという本音をごまかしました。
隊旗授与式には、派兵される隊員約五百人と予備要員約百人が参加。首相のほか、石破茂防衛庁長官、川口順子外相、安倍晋三自民党幹事長、神崎武法公明党代表らが出席しました。
首相は訓示で「いわゆる日米同盟、国際協調の重要さを認識していく方針に変わりはない」と述べ、日米軍事同盟をなによりも優先させる立場を改めて表明。「政治的には賛否両論があるが、反対する国民の中にも自衛隊の活動に声援を送っている人はたくさんいる」と強弁しました。
政府は、本隊の第一陣となる施設部隊約九十人を三日、新千歳空港から政府専用機でクウェートに向けて出発させようとしています。施設部隊は同国の米陸軍基地で数日間の訓練をした上で、無反動砲や対戦車弾で武装し、イラク南東部のサマワに入る予定。ほかの隊員約四百人については二月下旬以降、三回に分けて派兵する計画です。