2004年2月2日(月)「しんぶん赤旗」
日本共産党の小池晃政策委員長は一日、NHK番組「日曜討論」に出演しました。一月三十一日未明に与党単独で自衛隊派兵承認案を衆院で強行採決した事態をめぐり、与党側が「野党は審議拒否した」(自民党・額賀福志郎政調会長)などと主張したことにたいし、自衛隊派兵に向けて、政府が都合の悪い情報を隠ぺいし、まともに答えなかったことを告発。「数の力で審議を打ち切り、ルール違反をしたのは与党だ」と反論しました。
そのうえで、「審議のなかで派兵の根拠はすべて崩れた」と強調。イラク戦争の「大義」とされた大量破壊兵器の存在を米調査団長も否定したこと、自衛隊が法的にも実態的にも占領軍の指揮下に入り、憲法違反の交戦権行使になること、派兵先の治安問題でウソをついたことなどをあげ、「ますます疑念は深まっている」と指摘しました。
隠ぺい問題で与党側はまともに答えられず、「現地の情勢は悪化しているわけではない」(公明党・北側一雄政調会長)と開き直りました。
小池氏は、「国民に向かって平気でウソをつくところが問われている」と、政府・与党の姿勢を改めて批判しました。
国会の参考人質疑で日本国際ボランティアセンター代表が、軍事占領と人道復興が両立しないことを強調したことを紹介し、「本格的な人道支援を進めるためにも、国連中心の復興の枠組みに切り替え、米英の占領をただちに終わらせるために日本は役割を果たすべきだ」と主張しました。