2004年2月4日(水)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の市田忠義書記局長は三日、国会内で、陸上自衛隊本隊の出発にあたり、記者団の求めに応じて見解をのべました。
市田氏は、強引に打ち切った衆院での審議を通じても「イラク戦争に大義がなく、自衛隊派兵の大義もすべて崩れ去った」と指摘し、「絶対に行くべきでない」とのべました。
また、大量破壊兵器の保有という戦争の口実が破たんし、戦争状態にある外国で自衛隊が占領軍の指揮下に入り行動することが、憲法が禁じる交戦権の行使にあたること、「安全」の根拠としていたサマワ市評議会が解散していたことなどが明らかになったとのべ、「日本の針路を左右する大問題なのに、国会と国民を欺いて派兵するのは内容上も手続き上も許されない」と批判しました。
とりわけ、サマワ市評議会の存在をめぐって政府が虚偽答弁を繰り返し、国会に承認を求めておきながら与党が一方的に審議を打ち切ったことについて、「歴代自民党内閣の中でもこれほどひどい答弁はなかった。誠実さのひとかけらもない」と批判。「背景に『説明不足』といわれるが、大義なき戦争の大義なき派兵だから、ごまかす以外にきちんと物を言えないのが本質ではないか。説明不足ではなく、説明不能のまま強行しているからこういう事態に陥っている」と指摘しました。
今後のたたかいについて、衆院ではイラク特別委での審議が毎週開かれ、参院ではイラク特別委、予算委での議論が行われることをあげ、「徹底した審議を行いながら、国民の運動や世論と結んで撤退させるために奮闘したい」とのべました。