2004年2月6日(金)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の小泉親司議員は五日の参院予算委員会で、米英のイラク占領軍の各司令部機構に自衛隊要員を派遣することをあげ、政府は、占領軍の一員にあたらないというが、「占領軍の一員であることは明白だ」と追及しました。
小泉氏は、防衛庁がすでに米中央軍司令部(米フロリダ州)に、一等陸佐、一等海佐、二等空佐の各幹部を派遣していることを指摘。さらに「基本計画」でも、第七連合統合任務軍司令部(CJTF7=イラク占領軍)に陸自の要員を派遣する計画になっていることをあげ、他の各司令部機構への派遣状況をただしました。
石破茂防衛庁長官は、イラク・バスラの多国籍師団(南東部)司令部について「出すことにしている」とのべ、ムサンナ州のオランダ軍司令部についても「そこにも出します。ありうることだ」と認めました。
空自が担う占領軍物資や武装兵員の輸送支援のために、カタールの米中央軍前方統合空軍司令部への要員派遣については、「いえないものはある」と明言を避けました。
小泉氏は、これまでの外務省や防衛庁の説明でも、米中央軍前方統合空軍司令部に「数名を派遣する」とのべていたことにもふれ、「ほとんどのイラク作戦をおこなう司令部に(自衛隊要員が)出ることになる」と指摘。
米国防総省のホームページでも「(自衛隊は)英国司令官の指揮下に置かれる」と明記していることを紹介し、「米英占領軍の指揮下に置かれる自衛隊の派兵は憲法違反だ。占領軍の一翼だ」と批判しました。