日本共産党

2004年2月6日(金)「しんぶん赤旗」

「大量破壊兵器ない可能性」を証言

米国防長官

「どこにあるか知っている」発言

誇張と認める


 【ワシントン=浜谷浩司】ラムズフェルド米国防長官は四日、上院軍事委員会の公聴会で証言し、イラク戦争の開戦時点でイラクに大量破壊兵器がなかった可能性はあると述べ、兵器が「どこにあるか知っている」などと根拠のない誇張発言をしたことを認めました。

 同長官は冒頭証言で、「開戦時に大量破壊兵器が存在しなかったかもしれない」との見方があるとし、「その可能性はあると思う」と述べました。

 同長官は、開戦から十日後の昨年三月三十日に米ABCテレビ番組で、イラクの大量破壊兵器が「どこにあるかわれわれは知っている。(米軍がまだ制圧していない)ティクリットやバグダッド周辺だ」と発言していました。これについてケネディ上院議員(民主党)が追及しました。

 これに対し同長官は、大量破壊兵器について「知っている」と述べたことは「間違いだった可能性がある」と発言。「私は多くを質問され、多くの言葉を使う。振り返ってみれば、言わなければよかった発言もあるのは確かだ」と述べ、誇張発言があったことを認めました。

 一方で、「ありかを知っている」と述べたのはイラク北部にあるとの意味だったなどと強弁。捜索は完了してはいないとし、イラク侵略をあくまで正当化する姿勢に固執しました。

 同長官は、現時点で考えられることとして、フセイン政権が大量破壊兵器を(1)他国に移動した(2)イラク全土にまたがって隠した(3)開戦当初に破棄した(4)生物化学兵器は少量だったものの、ただちに大量生産できる能力を持っていた−と列挙しました。


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