2004年2月7日(土)「しんぶん赤旗」
政府がバグダッドにある日本大使館から館員を一時避難させたことが六日、分かりました。政府筋が同日、明らかにしました。大使館へのテロ攻撃を警戒した措置とみられます。
日本大使館では、上村司臨時代理大使ら数人の館員が執務していましたが、六日までに市内の別の場所に移動しました。これに関し、福田康夫官房長官は同日午後の記者会見で、「館員の安全確保上の必要から(事実関係は)説明しない」としながらも、「(館員は)細心の注意を払って職務を遂行している」と語りました。
バグダッドでは一月三十日(日本時間三十一日)、オランダ大使館にロケット弾二発が撃ち込まれるテロ事件が発生しました。日本は、オランダが軍隊を展開しているイラク南部ムサンナ州で陸上自衛隊が活動を行います。
政府は昨年十一月の日本人外交官の殺害事件を受け、大使館員を米軍施設や連合国暫定当局(CPA)の施設に退避させることを検討、米軍に受け入れが可能かどうかを打診した経緯があります。