日本共産党

2004年2月8日(日)「しんぶん赤旗」

年金改悪案 10日に閣議決定

消費税増税に道開く


 小泉内閣は自民・公明合意を受け、二〇〇四年年金「改革」法案を十日に閣議決定し、国会に提出します。保険料の連続引き上げ、給付水準を自動的に引き下げる新制度を盛りこみつつ、各種公的年金の基礎年金の国庫負担引き上げのためとして、事実上、消費税増税を求める内容です。

 法案要綱では、政府自ら〇〇年の年金制度「改正」で〇四年度までの実施を約束していた基礎年金の国庫負担割合の二分の一への引き上げは、〇九年度まで先延ばししました。実施にあたっては、社会保障制度全般にわたる「改革」の動向を考え、引き上げに必要な「安定した財源を確保する税制の抜本的な改革を行った上」で実施するとしています。

 政府・与党の税制改革大綱(昨年十二月)は、社会保障財源として〇七年度をめどに「消費税を含む抜本的税制改革を実現する」と決めており、改悪法案は国庫負担引き上げを消費税増税の突破口にするねらいです。

 保険料は引き上げ幅を明記。厚生年金、国民年金それぞれ一七年度に上限で固定するまで毎年引き上げます。五年ごとに国会審議のうえ見直す従来方式をやめ、保険料の収入の範囲内で給付水準を自動的に下げる「保険料水準固定方式」を新たに導入します。

 厚生年金の場合、今年十月から引き上げ、毎年0・354%ずつ現行保険料率(13・58%、労使折半)に上乗せして、18・30%で固定。厚生年金保険料の負担増は年間ベースで二千六百億円程度に及びます。


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