2004年2月10日(火)「しんぶん赤旗」
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「米英軍の占領支援は憲法違反そのもの。見過ごすことはできない」――。自衛隊のイラク派兵承認案が可決された九日、国会周辺では市民や宗教者が政府・与党への抗議行動をつづけました。
午前。鹿児島県の日蓮宗法華道場山主、黒柳尭憲さん(50)ら宗教者が国会前で座りこみを開始。与論島(与論町)から、六日に東京にきて行動している黒柳さんは「派兵は、まがりなりにも憲法を守ってきた歴史の大きな転換点。私たちの力は微力だが、黙って見過ごすことはできない」
正午からは、約八十人が国会前に集まり、リレートーク。市民緊急行動の高田健さんは「派兵反対、自衛隊は戻れ、銃を向けるな、隊員も死なないで、の声を大きくしよう」と訴えました。
日本キリスト教協議会の山本俊正総幹事は「派兵は憲法違反、占領支援を意図しているのは明らかだ」。「アタック・ジャパン」の田中徹二さん(56)は「何としても自衛隊が殺し、殺される前に戻さなくてはいけない」と話しました。
承認案は午後七時半すぎに可決。「何かしなくては」の気持ちで傍聴にきたという経済研究所経営の女性(59)は「小泉さんはウソが明らかになってもウソをつきとおした。私たちの常識と乖離(かいり)している。共産党の討論は中身が濃かった。あの通りですよ」と話していました。